2008年07月11日
医療機器関係者として・・・・

今週の『大分県教職汚職事件』は関係者の方々には衝撃が走ったことと思いますが、
今朝の『名古屋共立病院保険不正受給』問題は私を始めとする医療機器関係者は、
興味深く記事を読んだことと思います。
(記事の内容はコチラ)
今回の名古屋共立病院の場合の不正は2点、1点は保険適用になっていない医療機器
を使って保険を請求したこと。2点目は保険請求したにも関わらず患者からも『替刃代』と
して費用を実費請求したこと。付け加えるなら、この2点を同時に行ったことで、『混合診療』
(保険診療と自由診療を同時に行う事)にしてしまっています。
通常の医療機器が病院で使われ、保険請求が出来る仕組みを簡単に書くと
①医療機器を開発
↓
②独立行政法人 医薬品医療機器総合機構や民間の認証機関で機器の試験
↓
③試験に合格すると、医療機器承認(もしくは認証)申請
↓
④医療機器製造販売承認(もしくは認証)
↓
⑤厚生労働省医政局経済課へその医療機器の区分ごとに『医療機器保険適用希望書』
を提出して審査されます。
↓
⑥審査が通ると晴れて、保険適用の医療機器として病院で利用された場合、患者さんは
自己負担分(被保険者なら3割)の支払いで済みます。
やってはいけないことなのですが、医療機関も患者さんの負担を少なくする為に、保険適用外
の機器を利用して、保険請求し事件になることがたまにあります。
ただ、この保険請求も全て請求が通る訳ではないようです。
ドクターに話を聞いてみると、正当に患者さんの診察・治療・処置などをして保険請求したにも
関わらず、保険請求が認められない事もあるそうです。しかも保険請求が通らなかったとしても、
追加で患者さんに請求出来ないので、ドクター負担になるそうです。
医療機器が日本国内で利用できるようになるには、膨大な時間と労力とお金が掛かります。
但しそれは、利用されるドクターや患者さんが安心して利用できる為に、私をはじめとする関係者
が乗り越えていかなければならない道です。
Posted by ベンチャー企業のマネージャー at 08:50│Comments(2)
この記事へのコメント
私は医療事務をやっているだけに、凄く分かります!
ホント、保険請求はたまに分からなくなりますよね…(^_^;)
ホント、保険請求はたまに分からなくなりますよね…(^_^;)
Posted by pockyちゃん at 2008年07月11日 17:42
pockyちゃん 様
みんながきちんと使っていれば、国民皆保険制度も破綻しそうに
なることは無かったと思いますし、ドクターが請求する保険も削られる
ことは無かったと思います。
残念なことですが、ルールを守らない一部の人がいる為に、より
難しくしてしまっているのではないでしょうか。
みんながきちんと使っていれば、国民皆保険制度も破綻しそうに
なることは無かったと思いますし、ドクターが請求する保険も削られる
ことは無かったと思います。
残念なことですが、ルールを守らない一部の人がいる為に、より
難しくしてしまっているのではないでしょうか。
Posted by ベンチャー企業のマネージャー
at 2008年07月11日 20:57

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