明日は『重陽の節句』

ベンチャー企業のマネージャー

2008年09月08日 18:18

 

 明日が一年の五節句の最後の重陽です。

 では五節句を全部言える方はどれくらいいるのでしょうか?


 五節句は、「人日(じんじつ)(一月七日)・上巳(じようし)(三月三日)・

 端午(たんご)(五月五日)・七夕(七月七日)・重陽(ちょうよう 九月九日)」

 の五つの節句です。

 
 その中の重陽の節句は、旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句

 とも呼ばれます。節句の名には春の桃、初夏の菖蒲、そして秋の菊と季節を

 代表する花が配されています。
 
 他の節句同様、重陽の節句も中国伝来の祭日です。

 中国の思想、陰陽思想では、奇数は陽の数であり、陽の数の一番大きな

 数字の9が重なる日なので「重陽」と呼ばれ、この9が二つ重なる9月9日は

 大変めでたい日とされていました。

 日本には平安時代初期に伝来し、始めは宮中行事として貴族の間だけで

 行われました。当時は中国から伝来したばかりの珍しい花だった菊を眺め

 ながら「観菊の宴」を開き、菊酒を飲んだり詩歌を読むなどして、長寿を祈った

 といわれています。

 菊酒とは菊の花びらを浸したお酒のことで、その芳香と菊の花の高貴な気品

 によって邪気をはらい、寿命を延ばすと考えられていました。

 また、早朝に菊花にたまった朝露を飲むと長寿によいといわれます。

 春や夏の節句と違い、今では一般的ではないこの節句ですが、今に残る

 菊人形展や菊の品評会などはこの重陽の名残だと思われます。

 菊は桜とならんで日本の代表的な花となっており、観賞菊の交配が盛んで、

 その数は二千種ともいわれ、キク科でないものまで入り込んでいます。

 つまりそれだけ日本人に愛されている花といえるでしょう。